東北のマンション管理組合が情報交換するブログ。

福島県福島市在住のマンション管理士が書いてます。管理費の節約・修繕積立金の不足・理事会・リプレイス。マンションは快適ですが、未解決の問題も山積みです。文章が長くて申し訳ないです。

やっぱりマンションの単価は上昇してました。 

遂に一都三県の物件の平均価格は4,000万円台に突入だそうです。01-05年は3,800万円台で推移していたので大幅上昇です。不動産業界の売り惜しみが噂されていましたので、納得の調査結果です。

平均価格が4,000万円を突破、一都三県で上昇 リクルート
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070330-00000003-jsn-ind


続いてこんなニュースもありました。
マンションの07年02月の着工件数は2カ月連続の減少で、前年同月比6.9%減(-1万8,926戸)だそうです。前述のニュースと続けて読むと、「マンション用地減」→「供給減」→「単価増」となったのかもしれません。

2月住宅着工、2年ぶり8万戸台に落ち込み
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070330-00000002-jsn-ind


それらの結果と申しましょうか、マンションの単価が上昇したために購入者は郊外に向かっていたようです。さらにマンションの単価が2%くらい上昇したのに伴って、借入金の平均額も2.1%増で3,029万円へ増加しました。

<新築マンション調査>借入額増、物件郊外へ…条件悪化
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070330-00000083-mai-bus_all


(追記)
お越しくださる皆様へ。
最近、気になるニュースのピックアップばかりが続いて申し訳ありません。まだまだ取り上げたい題材はあるのですが、なかなかまとまった時間がとれず記事にできていません。「ネタ切れ?」と思われないようにがんばりたいと思います。
[ 2007/03/30 21:24 ] 気になるニュース | TB(0) | CM(0)

「マンションの規模に応じた地域連携と新たな住生活サービスモデル」 

マンションの規模に応じて地域におけるポジションが異なる、これは大規模なマンションによって小学校の増設が必要になるケースを想定すれば、一部の自治体では既に認識されていたと思います。この記事によると、さらに少子・高齢化、身体に障害のある居住者を含めたコミュニティー形成に言及した研究報告書とのことです。

福島県には無い規模ですが、3000戸クラスのマンションには一万人の居住者がいらっしゃって、確かにこれは小さい行政区ともなりうる規模です。そして福島市内でもあり得る規模の300戸クラスのマンションでは、共用施設を利用した介護・育児サービスの実施、公開空地や集会室の避難場所などへの活用といった役割が担えるというのも、行政の積極的な主導があれば実現可能だと感じます。

大変興味深いレポートです。3/26現在では高層住宅管理業協会のサイトから見つけられていませんが、楽しみに待っております。


マンション管理規模別に地域と連携、安全対策、福祉サービスを具体化 管理協
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070326-00000002-jsn-ind
[ 2007/03/26 18:38 ] 気になるニュース | TB(0) | CM(0)

H19地価公示に見る福島県の状況(最近の記事から) 

(関連記事です。)
地価はすでに頭打ちか? 07年地価公示
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070323-00000001-jsn-ind


福島県内の状況としては、
住宅地    : △ 4.2(H18) → △ 3.1(H19)
住宅見込地 : △ 8.7(H18) → △ 5.5(H19)
商業地    : △ 5.7(H18) → △ 3.8(H19)

とあり、地価は下落しているものの下げ止まりのきざしが見えます。東北圏内では宮城県の商業地が上昇に転じました。詳細は 第4表 都道府県別・用途別対前年変動率 をご参照ください。


(続いて国交省の発表資料 平成19年地価公示 から)

平成19年地価公示に基づく地価動向について(概括)
平成19年3月23日
国土交通省土地・水資源局

 平成19年1月1日時点の地価公示によると、平成18年1月以降の1年間の地価動向は、三大都市圏においては上昇し、地方圏においては下落幅は縮小したものの引き続き下落となった。その結果、全国平均で見ると、住宅地及び商業地ともに16年ぶりにわずかな上昇となったが、これは地点数の多い三大都市圏及び地方ブロック中心都市の上昇が押し上げたものである。

1.  景気回復・都心回帰の動きの中、三大都市圏及び地方ブロック中心都市を中心に、それぞれの地域全体の平均が上昇となったが、これは、高級住宅地、ブランド力の高い地域や鉄道新線沿線の地域等利便性・収益性の高い限られた一部地域における高い上昇が地域全体の平均を押し上げたものである。
 また、マンション・オフィス需要の増大や不動産証券化市場の規模の拡大が地価の上昇傾向に寄与していると考えられる地域が見られた。先行きについては、今後の景気・金利動向、マンション分譲価格の設定を含めた供給側の動向やそれに対する需要側の動向、マンション・オフィス賃料の動向の影響などに留意すべきである。

2.  地方中心都市等においても、都市再生・地域再生の取り組み、市街地整備や交通基盤整備等による利便性・収益性の向上を反映して、上昇地点が現れ、又は増加している地域もあったが、その他の地域においては、おおむね下落幅は縮小しているものの依然として下落が続いた。

 このように、今回の地価公示に基づく地価動向は、総じて見れば、三大都市圏及び地方ブロック中心都市の一部に地価の上昇傾向が見られる一方、地方圏では引き続き下落傾向が見られるが、先行きについては、景気・金利動向、需給バランスの動向の影響などに留意すべきである。
[ 2007/03/24 10:23 ] 気になるニュース | TB(0) | CM(0)

管理業務委託のモニタリング(公募プロポーザル・長期委託の続き) 

前回、マンションの管理業務を長期委託契約にすることでコストダウンが図れるのではないかという記事を書きました。そこでの懸念事項として、複数年契約の事業中に管理業務の質が落ちたり、契約内容が履行されないという『契約不履行の可能性』を挙げました。その解決策を考えています。


長期で契約しているために契約不履行が起こっても解約が難しい、となっては本来のリーズナブルに業務をしてもらう目的が達成されません。そこで必要なのが事業中のモニタリングです。先日参照したPFIという手法の中でも事業のモニタリングは重要な仕組みとして採用されています。

モニタリングで意図することは、契約内容のサービスがキープされているかを定期的に確認することです。具体的には、
・管理会社が契約内容のチェックシートに記入したものを提出する。
・一方で管理組合側からもチェックシートを提出する。
・双方にギャップが無いかを確認する。
これを理事会において3ヶ月に1回程度実施してはどうかと考えました。そこで、管理組合側からのチェックシートには管理組合の皆さんやマンションに住む方々からの意見の反映が大事でので、コメントを随時受けられる「ご意見箱」のようなものの設置も検討できないでしょうか。

さらに長期契約するリスクを低減する仕組みとして考えたことがあります。
・支払いは、年・又は月の割賦として、金銭的リスクを抑える。
・サービス低下時の支払いの減額措置、契約解除に関する条項を定める。
これらを併せて行うと、管理組合・管理会社ともに安心して長期契約の管理事業を実施できるのではないでしょうか。
[ 2007/03/23 09:13 ] 管理方式について | TB(0) | CM(0)

中古マンションの価格が三大都市圏とも上昇中(最近の記事から) 

最近のニュースから気になったものをピックアップしました。テスト企画です。

2月の中古マンションは三大都市圏とも上昇に 東京カンテイ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070319-00000001-jsn-ind

[ 2007/03/23 06:36 ] 気になるニュース | TB(0) | CM(0)

須賀川の未来博跡地にマンションを含む複合型施設の計画(最近の記事から) 

最近のニュースから気になったものをピックアップしました。

須賀川の未来博跡地に複合型施設 韓国企業が計画(河北新報)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070320-00000007-khk-l07

[ 2007/03/23 06:34 ] 気になるニュース | TB(0) | CM(0)

マンションの管理委託契約で公募プロポーザル方式を考えました。 

こんにちは。管理人のコンドーです。今回は数ヶ月あたためていたネタを披露いたします。複数年契約を前提に管理会社への委託費の低減を図る、というものです。

長期間の契約にする換わりに金額を抑えるというのは一般的な構図で、今までもマンションの管理組合の中で採用されていると思います。この考えの基本は、
 ・契約期間を複数年にして、契約金額を高額にまとめる
 ・高額にまとめることで受託希望者を増やし、競争効果を高める
です。

今回、ここに付け加える仕組みとして考えたのが、入札による『価格評価』と事業提案書による『事業評価』で総合評価することです。これは、公共事業におけるPFI(又はPPP)の契約の仕組みを参考にしています。

このPFIの説明は省きますが、PFIの契約方法には大きく『総合評価一般競争入札方式』と『公募型プロポーザル方式』があり、今回大きく参考しているのは公募型プロポーザル方式』です。2つの方式の比較は下記サイトが分かりやすいです。詳しくお知りになりたい方は是非どうぞ。
 ・岡山市PFI活用指針のP.23辺り
 ・宮城県PFI活用指針のP.24辺り


それでは具体的な手続きを順を追って説明します。
1.募集要項の作成
応札条件のたたき台として、管理組合が管理会社に求める要求水準や契約書案、契約金額の上限を概算で提示します。
2.質疑応答
参加希望の事業者が募集要項に対して「募集要項の○条は具体的に何を指すのか?」「(安く提案するために)こうしてもいいか?」といった質問・提案を行います。管理組合は質問への回答、及び提案を採用するかしないかを判断し、より自分たちの希望に沿った募集要項にすることができます。大規模な事業(大規模改修工事など)ではこの作業を2回行うことも検討します。
3.公募
『2』によって詰められた最終的な募集要項により公募を行います。
4.入札及び事業提案
事業者は募集要項で示された概算の上限金額より安い金額で応札するのが条件です。さらに募集要項に上乗せした独自の提案を加えて事業提案書を作成すします。
5.事業者ヒアリング
事業提案書の内容の説明を事業者から受けます。提案内容に疑問点があった場合の質疑応答もあわせて行います。
6.優先交渉権者・次順位優先交渉権者を選定する
『4』『5』の結果から入札価格・事業提案書の評価を行い、順位付けを行います。
7.契約条件の詰め
『6』で選ばれた優先交渉権者(1位)と契約条件の詰めを行います。ここでは入札の公平性を確保するために募集要項、契約書案の骨子、事業提案書の骨子の変更は行いません。条文の文言レベルや支払い日の設定といった修正程度のすり合わせを行います。入札条件が厳しくなるネゴシエーション(値下げ交渉・業務の付加)を行うことも稀にあるようです。
8.契約、事業の開始
以上で完了します。お疲れさまでした。

この契約方法を取ることの事業者側のメリットとしては、
 ・複数年にわたる経常的な売上げを確保できる。
 ・公平な競争と、自社独自の強みを発揮できる。
ということが挙げられます。

マンション管理組合側のメリットとしては、
 ・大きな金額にすることで、入札の競争性・各社の工夫を見込む
 ・管理業務委託費の価格比較のみならず、業務内容も併せて比較検討できる
 ・コストダウンの方策の提案を事業者から受けることができる
ということがあります。

この公募プロポーザルによる事業者選定は、事業者が熱意を持って参加してくれることが最も重要な要素です。ですので、管理組合側の誠意が伝わるように公募に参加してくれた事業者の上位数社に、数万円の気持ち程度でも参加費用を負担するのは効果的と思います。


ただ、この方法で心配なことは二つあります。一つはこの契約を執り行う『手間』です。二つ目は、複数年契約したが契約期間の途中で管理会社の業務の質が落ちたり、契約書の内容が履行されないという『契約不履行の可能性』という問題です。

前者の『手間』の心配は管理組合側にコンサルタントのような方が入れば解決するのですが、後者の『不履行の可能性』はやっかいで困ります。それに対する仕掛けとしてマンションの管理組合側での準備についても考えております。次回はその事業中のモニタリングを取り上げようと思います。
[ 2007/03/14 23:41 ] 管理方式について | TB(0) | CM(1)

超高層マンション、暮らしてみれば…  

こんにちは。高層にすら住んだことの無い管理人のコンドーです。東北地方でも福島県内でも、『超』高層といわれるマンションはほとんど無いのですが、最近はちらほらと見られるようになってきました。今回はそんな超高層マンションの最上階に住んでいる方の体験記をご紹介します。

もちろん超高層とまでいかなくとも、10階建や15階建であれば、この辺の戸建てが中心の地域では周辺の住まいより標高が高いです。そういう場所、例えば地上50m(14階位でしょうか)に住んでいると「景色や夜景がきれいでしょう」とか「地震の時には結構揺れるでしょ?」といったことを周囲の方に言われてらっしゃるのではないかと思うのですが、この本の著者はもっと高い所(20階)に住んでます。その世界は是非教えていただかねばならないと思い本を手に取りました。

ちなみに建築基準法では「超高層」とは60mを超える建物と定義していて(建築基準法施行令第36条第3項)、階数でいうとだいたい17〜18階以上の建物のことです。構造計算は国土交通大臣の認定が必要になる建物です。一般的にマンションに限らないで超高層ビルというと、地上100m以上のビルを指すというご意見もあります。

超高層マンション、暮らしてみれば…


(感想)
東京でも初期に建てられたという28階建ての超高層マンションの20階に住む児童文学作家が執筆されています。著者は建築や構造に詳しい方ではないので、建物的な鋭い考察のようなものは見受けられないのですが、マンションの高層階に住んでいる方の心境の理解に役立ちます。

超高層に住むことの魅力として主張されていることは全編を通して一貫していて、何といっても眺望であるようです。窓の向こうの遮るものの無い景色に降りしきる雪、自分の為だけのような夕日、街中の花火大会が見える生活。やはりそこが魅力だそうです。私も憧れます。

私も以前に自分のマンションの最上階にお邪魔したことがあります。季節が春だったので、眼下に川べりの桜が見えましてそれはそれは感動ものでした。

一方で困った事として紹介されているのは強風です。バルコニーに洗濯物を干さないよう促す館内放送が流れるほどというのは驚きです。さらにバルコニーでのガーデニングを試みるも強風によって植物が思ったように育ってくれない、とか。

続いて、高層階に住むことに起因する精神的な悪影響も挙げられています。よく言われることですが外出が億劫なために運動不足になることはやはり著者も実感されているそうで、運動不足解消の健康グッズがたまるそうです。もう一つは新鮮な情報でしたが、お年寄りには高層に住むことはどうも精神的な負担があるようで、慣れるまでの期間は動悸や不安感のようなストレスのケアが要るようです。
ここからは私の意見ですが、超高層に住む価値にはステイタスという心理も働いていると思います。以前、様々な価格帯のマンションのモデルルームに同時期に行った時のことですが、その中では安目のマンションの販売会社の方に言われたことで覚えています。それは「高いマンションの低層に住むより、同じ値段なら安いマンションの高層に住んだ方が気持ち良いんじゃないですか?」というもので、なるほどそういうものかと思いました。(一応断りを入れておきますが、私見ではそうは思いません。理由は価格帯も生活環境の要因と思うからですが、長くなるので別の機会にします。)

もう一つ超高層マンションに住むとして気になる事は、普通の高さのマンションより経費がかかる可能性についてです。例を挙げると、高さ31mを超える建築物には、原則、非常用の昇降機(エレベーター)の設置義務があり(建築基準法第34条2項)、この非常用エレベーターのコストも気になります。さらに、この非常用エレベーターの乗降ロビーというのは、仕様が一般のものより手が込んでいることも多少のコストアップにつながっていると思います。

さらに31mを超える建物は、原則、機械換気設備や空気調和設備のための中央管理室が必要です(建築基準法施行令第20条の2、第一項第二号)。これは設備自体の規模が大掛かりになって、当初のコストや維持コストがかさむ気がする事を意味するだけではなく、その中央管理室に常時勤務する人の人件費にも派生します。

さらに、超高層では免震構造や制振構造といった高度な技術を採用しているケースが多いと思うのですが、それらは地震のエネルギーを吸収するオイルダンパーや、特殊なエキスパンションジョイントや、ボールベアリングのような転がり支承や、積層ゴムに鉛の入ったダンパーやらを複雑に使用しています。それらの点検費用も相場が分からないので不安もあります。

確かに、高グレードな建物は地震時の被害が少なくて結果的には低コストになるということも考えられるので、この辺はフェアに比較しないと判断できません。しかし自分だったら、超高層マンションの低層部分に住む選択は今のところメリットが分からないので絶対しないです。もちろん超高層階にはぜひ住んでみたいです。
[ 2007/03/12 00:39 ] 参考書の紹介 | TB(0) | CM(2)

福島で管理組合の団体なんて作れないものでしょうか? 

管理組合の団体を福島で作れないものでしょうか?唐突に失礼しました、管理人のコンドーです。ところでコンドーというのは本名ではないです。コンドミニアム(condominium)のcondoから拝借しております。

さて管理組合の団体の件ですが、つくられている地域は結構あります。東北では仙台のNPO法人東北マンション管理組合連合会があります。管理組合の団体の元締めとしてはNPO法人全国マンション管理組合連合会があり、 加入団体もこんなにあります。

「仙台にあるんだからいいんじゃない?」というご意見も有るでしょうが、やはり身近にサポートできる団体があることが大事だと思って提案いたします。それではどんな団体があるといいと考えているか申し上げます。
・管理組合からの様々な相談を受ける
理事会・役員会や総会への出席など、管理組合の運営サポートをする
・大規模修繕の企画・契約や、物品の共同調達を全面的に支援する
・とにかく安価で加入しやすい
このような団体です。

「マンション管理士と直接契約したらいいのではないか」というご意見もあると思います。その通りなのですが、マンション管理士の絶対数が少ない地方都市ではご自身のマンションの問題に合ったマンション管理士さんを見つけるのが難しいという問題があります。

というのも、福島県内にはマンション管理士試験の合格者は60人くらい(H18年の試験後)いらっしゃるのではないかと思うのですが、実際に管理士として登録している方がどれ位いるのか、さらに顧問契約のような業務を受けられる体制の方がどれくらいいるのかが不明です。タウンページにもマンション管理士事務所の掲載は無く、管理業の会社のスタッフでは管理組合と利益相反する問題があります。

さらに長所を挙げると、もっと管理規約の変更に長けたマンション管理士を希望したいといった時や、設備工事の更新に詳しい管理士がいいといった時に、窓口が一本化されていて気兼ねなくスタッフの交代や増強を希望できるところが、団体化することの長所だと思います。また、個別にマンション管理士と顧問契約を満了して次期から別な管理士と顧問契約する場合に、それまでの継続された情報が分断してしまう事が心配です。

それではその管理組合の団体が必要であろうとなった場合に、設立までの手続きや運営を誰がやるのか?となりますが、ご賛同いただければ、ここまでお話をしています立場上、私が事務局をかって出たいと思います。どこまでご参加をいただけるかは未知数というか、ほとんど無いことも予想されますが、ぜひお気軽にコンタクトしていただけるようお願い申し上げます。
[ 2007/03/06 06:40 ] このブログについて | TB(0) | CM(2)

横浜市型『小規模マンション対応型」モデル規約』の画期的なところ 

いつもお世話になっております、管理人のコンドーです。本日は住宅行政の先進地、横浜市から興味深い管理規約のモデルが示されているのを発見しましたので取り上げます。

(参照URL)
横浜市まちづくり調整局
横浜市型『小規模マンション対応型」モデル規約』

このモデル規約で画期的なのが、管理者を区分所有者以外の人を想定して条文を 設定している事です。さらには、小規模マンションではそういうのも現実的な解 決策ですよ、と行政側から手を差し伸べています。堅いことを言いますと、「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」で、「国及び地方公共団体は、マンションの管理の適正化に資するため、管理組合又はマンションの区分所有者等の求めに応じ、必要な情報及び資料の提供その他の措置を講ずるよう努めなければならない。(第五条)」となっているものの、実際は大都市圏以外では何も努めていただいて無い状況なので、この横浜市の姿勢には勇気付けられます。

いつものように前置きが長くなりましたが、それではモデル規約(抜粋)のご紹介です。

第38条の2
区分所有法に定める管理者は、総会の決議により定める者若しくは理事長とし、管理組合の業務を統括し、規約、使用細則又は総会若しくは理事会の決議により、管理者の職務として定められた業務を遂行する。ただし、管理者は、第33条に定める業務の委託及び契約に際しては、災害、事故等により人命の安全確保、共有財産の保 全に関して緊急を要する場合を除き、理事長の承認を得て手続きを行わなければならない。

2 管理者は、理事会に出席して意見を述べることができる。

3 管理者は、通常総会において、組合員に対し、前会計年度における管理組合の業務の執行に関する報告をしなければならない。

4管理者は、第54条三号の長期修繕計画(修繕積立金積立計画を含む)に関する案を作成し、またその変更案を少なくとも5年に一度作成し、理事会に提示しなければならない。

(横浜市によるコメント)
理事長は、管理組合の代表、理事会・総会の議長として、意見のとりまとめ等を主に担当するものと位置づけています。また、理事長とは別に、管理者を総会の決議により定める(選任される)者として、管理組合を統括、総会の招集、損害保険契約に基づく請求や法令・規約等違反者への対応、訴訟の原告または被告となるなど、専門性が高い業務等を担当する者としています。

管理者は、法第26条にあるように、共用部分の保存(月々の管理費で賄える範囲内の小規模な修繕等を行うことで、修繕積立金を取り崩す必要がある修繕や分担金を要する修繕は含まない)、集会決議の実行、規約で定められた行為等を行うこととなります。ここでは、契約等に際しては、緊急を要する場合を除き、理事長の承認を得て管理者が手続きを行うこととすることにより、管理者と理事長 とが連携して適正な事務執行が図られるものと考えています。< br>
また、長期修繕計画(修繕積立金計画を含む)の重要性に鑑み、5年に一度は見直しが図られるよう、理事会への案の提出を義務づけたものです。理事会はその提示を受けて検討を行い、理事会決議、総会決議を経て、適切に計画等を見直し、マンションの適切な維持管理がなされるようにしていくことが重要です。

まずこの『管理者』というのはどういう位置付けの人を指すのかというと、区分所有法では、わざわざ第4節に『管理者』という節を設けて法定しています。当該の区分所有法を抜粋します(法律のまんまなので読み飛ばして頂いて結構です。)

(選任及び解任)
第25条 区分所有者は、規約に別段の定めがない限り集会の決議によつて、管理者を選任し、又は解任することができる。
2 管理者に不正な行為その他その職務を行うに適しない事情があるときは、各区分所有者は、その解任を裁判所に請求することができる。
(権限)
第26条 管理者は、共用部分並びに第21条に規定する場合における当該建物の敷地及び附属施設(次項及び第47条第6項において「共用部分等」という。)を保存し、集会の決議を実行し、並びに規約で定めた行為をする権利を有し、義務を負う。
2 管理者は、その職務に関し、区分所有者を代理する。第18条第4項(第21条において準用する場合を含む。)の規定による損害保険契約に基づく保険金額並びに共用部分等について生じた損害賠償金及び不当利得による返還金の請求及び受領についても、同様とする。
3 管理者の代理権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。
4 管理者は、規約又は集会の決議により、その職務(第2項後段に規定する事項を含む。)に関し、区分所有者のために、原告又は被告となることができる。
5 管理者は、前項の規約により原告又は被告となつたときは、遅滞なく、区分所有者にその旨を通知しなければならない。この場合には、第35条第2項から第4項までの規定を準用する。
(管理所有)
第27条 管理者は、規約に特別の定めがあるときは、共用部分を所有することができる。
2 第6条第2項及び第20条の規定は、前項の場合に準用する。
(委任の規定の準用)
第28条 この法律及び規約に定めるもののほか、管理者の権利義務は、委任に関する規定に従う。
(区分所有者の責任等)
第29条 管理者がその職務の範囲内において第三者との間にした行為につき区分所有者がその責めに任ずべき割合は、第14条に定める割合と同一の割合とする。ただし、規約で建物並びにその敷地及び附属施設の管理に要する経費につき負担の割合が定められているときは、その割合による。
2 前項の行為により第三者が区分所有者に対して有する債権は、その特定承継人に対しても行うことができる。

以上のように規定されており、管理者とは(規約に別段の定めがない限り)「集会の決議によつて、管理者を選任し、又は解任することができる」ものです。それでは法で想定されている管理者の立場や業務というものにはどんなものがあるかというと、規約に別段の定めが無い場合は、
 ・共用部分等を保存し、集会の決議を実行し、規約で定めた行為をする。
 ・その職務に関し、区分所有者を代理する。
 ・集会の決議により、区分所有者のために、原告又は被告となることができる。

さらに規約に特別の定めがある時は、
 ・共用部分を所有することができる。
としています。

次にこれらの条文がどんな意味を示しているか解説します。まず区分所有法には法人化されていない一般的なマンションには、理事長や役員を置かなくてはならないとは規定していません。あくまで理事長や役員は管理規約によって定められるものです。それでは規約が無い場合や、規約に管理者が定められていない時は、普段理事長さんがやっている仕事をだれがやるのかというと、、、それがこの管理者なのです。

蛇足かもしれませんが、管理規約も無く総会によって管理者も選任していない場合はどうするのかというと、共用部分の管理の原則として区分所有で定める、

(共用部分の管理)
第18条 共用部分の管理に関する事項は、前条の場合を除いて、集会の決議で決する。ただし、保存行為は、各共有者がすることができる。

これに拠ります。この第18条において、管理は集会の決議でしましょう、しかし簡単なエレベーターの点検や廊下・敷地の清掃、電球の取替えなどの管理行為といった保存行為は区分所有者が単独で行えます、としています。こういった管理者を定めない例はあまり無いのかと思っていたのですが、最近の新築のマンションで管理規約案を見せていただく機会があったのですが、その規約は「理事長は、区分所有法に定める管理者とする。(標準管理規約第38条第2項)」の条文が無いものでした。そのマンションは店舗系の区分所有と住居系の区分所有が半々くらいというこの辺では珍しいものでしたので、その辺を考慮されているのかもしれません。

話を戻しまして、標準管理規約では管理組合の役員を「現に居住する組合員のうちから、総会で選任す。」と限定していますので、標準管理規約通りでは区分所有者以外の第三者を管理者にすることはできません。しかし小規模のマンションでは「現に居住する区分所有者が少なくて理事長のなり手に困る」というケースや、「輪番で理事長をやるとしても当たる順番が早く回るから負担が大きい」という声は以前から有りました。

その時に安易に管理業務の委託会社に任せきりにするのではなく、実務を担当する『管理者』を定めて、共用部分の管理の主体である管理組合がきっちりやっていこう(しかし理事長の負担は軽減させよう)、という意思がある際にこのモデル規約が有効です。

その横浜市のモデル規約ですが、コメントが秀逸です。とても親切な自治体だと思います。それでは規約・コメントと読みまして感じた事を僭越ながら逐条解説です。

第38条の2 区分所有法に定める管理者は、総会の決議により定める者若しくは理事長とし、管理組合の業務を統括し、規約、使用細則又は総会若しくは理事会の決議により、管理者の職務として定められた業務を遂行する。ただし、管理者は、第33条に定める業務の委託及び契約に際しては、災害、事故等により人命の安全確保、共有財産の保全に関して緊急を要する場合を除き、理事長の承 認を得て手続きを行わなければならない。

管理者を置くことも、従来通り理事長が管理者を兼ねる事も可能に幅を持たせています。委託される業務は理事長さんが一般的になさっているものですが、管理者は緊急時を除いて「理事長の承認を得」るというのが原則なんですね。

2 管理者は、理事会に出席して意見を述べることができる。

なるほど。何となく雰囲気として管理者は理事長のサポート役で、理事会の実務担当という位置づけが見えてきました。委託先の管理会社は甲の求めに応じた理事会議事に係る助言、資料の作成をしてくれる契約が一般的と思いますが、それに近いというかより積極的に意見を述べるんだという雰囲気を感じます。

3 管理者は、通常総会において、組合員に対し、前会計年度における管理組合の業務の執行に関する報告をしなければならない。

前項の解説の繰り返しになりますが、委託先の管理会社は甲の求めに応じた総会議事に係る助言、資料の作成をしてくれる契約が一般的と思います。しかしこの項では「しなければならない」とあり、いよいよ管理者は管理組合から受託された実務担当というポジションがはっきりしました。

ここまで来たら管理者に善管義務を付した方が良さそうです。この管理者業務はおそらく金銭の発生する委託契約になるのでしょうから、「第5項 管 理者は、善良なる管理者の注意をもって第1項の業務を行うものとする。」のような項が必要だと感じます。

4 管理者は、第54条三号の長期修繕計画(修繕積立金積立計画を含む)に関する案を作成し、またその変更案を少なくとも5年に一度作成し、理事会に提示しなければならない。

この項は、管理会社を管理者に設定する場面を想定しているのか、管理会社とは別に管理者が長期修繕契約(案)を作成させることを想定しているのか不明です。前者の場合は管理組合の考えによっては項自体を省くことも可能に思いますが、長計(長期修繕計画)の重要性を鑑みれば後者のように考えて管理者から長計の対案をここで得るのがオススメです。古いマンションでは管理業務の会社との委託内容に長計が含まれていない場合もありそうです。その場合はこの項は長計を得るために外せない項目となります。

続いて、この管理者の業務はどこに委託したら効果的なのかを考えます。結論からいうと、マンション管理のコンサルタントさんや独立系のマンション管理士がベストだと思います。管理者業務を業務内容に掲げるコンサルタントさんは実際有りまして、宮城県マンション管理士会にはその記載が有ります。業務報酬基準表では、基本料金150,000円/月(1〜50戸)*50戸を超える場合は3,000円/戸増し とあります。15万円という金額から察するに、対象としている業務内容は隔日での日勤のような相当な業務量ものなのかもしれません。機会があったら問合せしたいと考えております。

もしもですが、仮に自分が管理者業務のお話を頂いたら、と考えますとマンションの管理組合の一般的な顧問業務(理事会・総会出席、アドバイス)の相場が月3万円という話や、規約や細則の案の作成等も含めたフルサポートの顧問業務で月5万円というお話を聞きますので、その辺りの金額でやれたらいいなと思います。その業務の中で理事会や総会支援の一般的なアドバイス業務は当然行うとして、そこに理事長さんが通常ボランティアでされている手間分をプラスするのだと考えると、その5万円前後の価格帯であれば検討の価値があるとお考えになる管理組合もいらっしゃるのでは・・・というのは甘いでしょうか。

そのような訳で、横浜市の『小規模マンション対応型」モデル規約』のご紹介でしたが、すでにこのような第三者による管理者規定を設けていらっしゃるマンションがありましたら、是非ご感想などをお聞かせください。
[ 2007/03/01 00:01 ] 管理規約について | TB(0) | CM(0)