管理人のコンドーです。ここのところ更新の滞っていた9−10月のニュースを取り上げています。
定期借地権付分譲マンションというのは地方都市ではなかなか見られず、下記の記事とは異なり、地方では逆に競争力が落ちる懸念も感じます。新規取得時の購入価格が抑えられることが買う側の大きなメリットですが、転売時の価格設定の例が少なく妥当な価格が読みにくいだろうと思われます。
しかし一方の印象として、50年後はマンションのオーナー構成も大きく変わっているであろうこと、日本での住宅ストックは50年は十分に「長期」である実態、将来的にはマンション建替えという難しい課題、を鑑みれば、定期借地権が切れた際には、建物の解体・土地の返却というスタイルも、大いに可能性があります。
定期借地権付き分譲マンション、首都圏で好調 立地、価格で優位
■団塊世代など関心
首都圏で定期借地権付き分譲マンションが増えている。通常のマンションとは異なり、50年程度先には基本的に土地を地主に返還しなければならないが、立地条件や価格面など優位な点もあり、デベロッパー各社は好調な販売を続けている。
≪“土地神話”が復活≫
三菱地所は、千葉県船橋市に地上38階建てのタワー型マンション「パークハウス プレシアタワー」を建設。供給戸数315戸で10月下旬から販売する。今月末にはモデルルームをオープンする計画だ。JR総武本線船橋駅から徒歩10分、都心へのアクセスが30分圏内の好立地。平均専有面積85平方メートル超のゆったりした間取りで、分譲価格は3LDKで4400万円程度だ。
都区部新築マンションの平均価格が6000万〜7000万円の時代。千葉県とはいえ都心に近く、人気のタワー型マンションという点からも値ごろ感がある。低価格の理由は51年の定期借地権付き物件だからだ。
同社は今回のマンションの隣接地の別物件のほか、東京・中央区の銀座や明石町でも定期借地権付きマンションを分譲した実績がある。
三井不動産グループも3月、三菱地所などと共同で東京・渋谷区で50年の定期借地権付き超大型高級分譲マンション「広尾ガーデンフォレスト」を発売した。最終的な供給戸数は8棟670戸となる見込み。現在は着工済みの6棟400戸超が完売に近いという。
三井不動産は、渋谷区の留置場等警察施設整備事業(神宮前一丁目民活再生プロジェクト)に関連し、東電不動産、竹中工務店などとともに50年の定期借地権付きマンションを分譲する計画も進めている。
こうした物件が増加傾向にある背景には、バブル崩壊後の地価が下落基調から急回復している事情がある。
定期借地権付き分譲マンションは「以前は寺の所有する土地など、売却しにくい特殊な事情のケースが多かった」(大手不動産幹部)。しかし、最近は一般の個人地主や店舗経営者らも土地の完全売却に二の足を踏み始めた。三菱地所が手がける船橋の案件の地権者は料亭を営んでいるという。地価はまだ上がり、首都圏であれば土地資産は長期的には目減りしないといった“土地神話”が復活しつつある。
実際、首都圏ではマンション用地が底をついている。
≪中短期的に転売も≫
消費者側の需要変化もある。定期借地権付き物件の購入者は大手企業を退職し、一定の資金を手にした団塊・熟年層と、資金が豊富な企業オーナーなどが多い。団塊・熟年層の人生設計は「郊外の戸建てでのんびり過ごす」から、「慣れ親しんだ都心付近で社会に接していたい」というように考え方が変わりつつある。企業オーナーなどはセカンドハウスとして保有し、中短期的に転売なども選択できる物件に関心が高い。
このように定期借地権付き物件の立地の優位性が高く評価され、50年前後という契約期限も特別なネックにはならない。
デベロッパー側は、現状では「特に定期借地権付きに注力することはない」(大手不動産幹部)と口をそろえる。通常の分譲の方が利益性がよいためだが、今後さらに需要が高まったり用地取得が困難になれば、首都圏などを中心に定期借地権付き物件の供給数をいやおうなく増やさざるをえなくなりそうだ。