管理人のコンドーです。マンションにお住まいで上階の足音などでお困りの方、自分の家で足音を出していないか気になっている方々に注目の東京地裁の判決が出ました。
騒音被害を受けている方の多くは、今までは気を遣って欲しい旨を直接やんわりと伝えたり、基本的に我慢をしてきたと思いますが、この(最高裁の判断ではありませんが)
判例によって、一気に加勢を得たような雰囲気になっていると、各種報道から感じます。
一方、元気盛りのお子さんをお持ちのお宅では、「ウチも訴えられたら負けるのかも」と心配されているかもしれません。
このケースは裁判で争われるまでに発展していますし、採用された証拠と受忍限度の判断等がどのように示されているか、興味深く
判例の公開を待っています(公開されたら再度検証したいと思います)。
しかし、この「上階の足音→訴えれば勝てる」みたいな構図が一般的な理解になると、きっとマンションは住みにくいものとなってしまいます。私の考えでは、この社会環境(限られた国土と大都市圏の形成)ではマンションという住まいは必然であるという前提の上でも、マンションの居住者は静穏な生活を送る権利があると思います。一方、子どもが家の中を走りまわるのは、当然とまではいわなくても人間の成長過程上、理解されるものだと思います。
両者は相反しますので時にトラブルを生じ、度を超すと今回の裁判にまで発展しますが、私のおすすめとしては、「日ごろから上下階・マンション内のコミュニティー形成に心がける」、「子供のいるお宅では下階居住者に『気になる時には言ってくださいね』とあいさつする」というような、極めて安穏なというか昭和的な手法がベストと思います。
マンションという居住方法は排除できませんし、子どもが走ることもおそらく排除できません。それは政府が悪いのでもなく、管理組合が悪いのでもありません。生活音でお互いにストレスをためない程度に近隣関係をコントロールするしか、この重層的に生活するしか生きる環境がない日本で最小限の精神的負担に抑える方法は無いのではないかと思います。
そんな平凡な意見では納得されない方々のために、建築屋の立場から対症療法も列挙しておきます。
・床材の下地に
防音シートを挿入する(規約に規定される仕様の確認が必要)
・フローリングをカーペット・コルクタイルにする(同上。軽衝撃音対策向き)
実は、かくいう私も生活音に神経質なタイプだったりするのですが。
<マンション騒音>幼児の足音巡り36万円賠償命令 東京
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071004-00000007-mai-soci
マンション上階に住む幼児の走り回る足音で苦痛を受けたとして、東京都板橋区の男性が幼児の父親に240万円の賠償を求めた訴訟で、東京地裁は3日、36万円の支払いを命じた。中村也寸志裁判官は幼児の父親の対応が極めて不誠実だったと指摘したうえで、「足音は受忍限度を超えている」と述べた。
男性は妻と6階建てマンションの1階に住んでいたが、幼児の家族が04年4月ごろに2階に引っ越してきてから、当時3〜4歳の幼児が室内を走り回り跳びはねる音に悩まされ、妻は不眠などになった。男性は父親に抗議したが突っぱねられたため、騒音計を借りて測定し、50〜65デシベルの音だったとして提訴した。
判決は、足音がかなり大きく聞こえ時には深夜まで及んでいたと認定。「父親は幼児をしつけるなど住まい方を工夫し、誠意ある対応を行うのが当然だった」と批判した。幼児の家族は05年11月に退去している。
2階の騒音に賠償命令=「子供のしつけ当然」−東京地裁
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071003-00000168-jij-soci
マンション上階で子供の騒ぐ音がうるさく、精神的苦痛を受けたとして、東京都板橋区の男性が子供の父親を相手に240万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は3日、「騒音は受忍できる限度を超えている」として、36万円の支払いを命じた。
中村也寸志裁判官は、当時3〜4歳だった男児がほぼ毎日、廊下を走ったり、跳びはねたりして大きな音を出していたと認定。深夜に及ぶこともあったとして、「騒音が夜間、階下に及ばないよう、父親は男児をしつけるのが当然だ」と述べた。
「子供をしかりなさい」階上の子供の騒音に慰謝料認定
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071003-00000945-san-soci
東京都板橋区内のマンションで、階上に住む男児が跳びはねる音により精神的な苦痛を受けたなどとして、階下の男性が男児の父親に240万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が3日、東京地裁であった。中村也寸志裁判官は「騒音は受忍限度を超えていた」として、慰謝料など36万円の支払いを命じた。
中村裁判官は「夜間や深夜には騒音が階下に及ばないように、長男をしかるなど住まい方を工夫し、誠意ある対応を行うのが当然」と述べた。
騒音は当時3〜4歳だった男児が、廊下を走ったり、跳びはねたりしたときの音と認定。午後7時ごろから深夜に及び、50〜65デシベルと都条例の定めた騒音レベルを超えていたとし、「被告の住まい方や対応の不誠実さを考慮すると、騒音は受忍限度を超えていた」と結論付けた。
判決によると、平成16年2月、被告家族が引っ越してきて以来、被告の長男が跳びはねる音が深夜まで続いた。男性の注意にも被告家族は乱暴な口調で対応、17年11月に転居するまで改善されなかった。
「マンションの床の遮音性は、どのように調べたらいいのですか?」
http://sumai.nikkei.co.jp/house/qahouse/plan20021029b1000a4.html
スラブ厚と遮音等級の両方を数値で確認
L−60:人の足音(良く聞こえる) 集合住宅での生活(スリッパ歩行音が良く聞こえる)
L−55:人の足音(聞こえる) 集合住宅での生活(家具の移動音がうるさく感じる)
L−50:人の足音(小さく聞こえる) 集合住宅での生活(家具の移動音が聞こえる)
L−45:人の足音(聞こえるが気にならない)集合住宅での生活(スプーンを落とすと聞こえる)
L−40:人の足音(遠くから聞こえる程度) 集合住宅での生活(気兼ねなく生活できる)