管理人のコンドーです。以前に、高層マンション、高層ビルの解体シミュレーションについて記事を書いたことがありますが(→
マンションの解体、超高層ビルの解体の補足 )、その中では高層マンションの解体工事は長期間に及ぶことが予想され、これがマンションの
建替えと絡むと、その間の仮住居費用がかさむことから、困難を伴うとしました。
今日の気になるニュースは2008年04月15日の日経新聞朝刊から、高層ビルの解体の新工法の紹介です。この度、鹿島で新工法が開発され、通常、ビルは上から取り壊すところを、低層階で柱を切断しながら、外装や梁、床などを地面近くで解体するというものです。
記事の中に「コアウォール」と記載がありますが、このコアウォールというものは鹿島では新築工事で既に採用されており、壁式免震構造の超高層建築物や集合住宅で中心に実績のあるものです。ここからはコンドーの憶測ですが、その「壁式免震」がなされた高強度・高耐力のコアウォールを使うことで、施工中の地震力や風荷重への耐力を確保しながら解体するのだと思います。
2008年04月15日の日経新聞朝刊から
鹿島は高層ビルを「だるま落とし」のように下かち順に解体する新工法を開発した。通常、ビルは上から取り壊すが、低層階で柱を切断しながら、外装やはり、床などを地面近くで解体する。粉じんの飛散を約三割減らせる見込みで、廃材の再利用も容易になる。ビルを下から解体する工法は世界初という。コストは従来工法と同程度だが、環境に優しい工法として積極的に採用する方針だ。
今後、国内では高度経済成長期以降に建てられた高層ビルが解体時期を迎える。市街地のビルも
多く、周辺環境に配慮した解体技術の開発競争が活発になりそうだ。
新工法では柱を切断するごとにジャッキで支え、建物を低くしていく。耐震性が著しく低下するなどの理由で下から解体するのは難しかったが、鹿島は建物の基礎部分と地上階の床を連結する特殊な構造物「コアウォール」を建物内部に設置することで下からの解体を可能にした。 第一弾として東京・港区にある地上二十階建てと十七階建てからなる同社の旧本社ビルの解体に新工法を採用し、現在工事中。一分間に約五センチのペースで建物を下げる。一階分を二日半かけて下げ、解体には五日半をかける。工事は八月中旬に終了する予定。
通常の解体工法では建物の外周をシートで覆うが、建物屋上にクレーンを設置する必要などから上部はシートを開放しているケースが多く、粉じんが周辺に拡散することもあった。新工法では地面近くで解体作業を進めるため、粉じんの飛散を抑制できる。
廃材の分別作業も容易になり、リサイクルできる品目も従来の約二倍の二十一品目になる。解体材の荷降ろしの時間を減らして工期も10-15%短縮でき、作業者の安全性も向上する。鹿島は現在、大小合わせて年間約百五十棟のピルを解体している。国内の高層ビルは構造的には六十―百年程度持つといわれるが、築三十年以上のビルは情報インフラの不備もあり、高度成長期以降の高層ビルの解体需要が増えると見ている。
市街地のビルでの新工法の需要は大きいと判断した。