今回の記事は(
参照URL これからのマンション管理を考える)を読んで非常に影響を受けていますので、是非そちらもご覧下さい。
思想とか哲学とかいう程の内容ではないですが、今日はセンシティブなことを書いてみようと思ってる管理人のコンドーです。個人的に心を痛めている問題です。
原則的な話ですが、区分所有法は分譲マンションにおける皆さんの共同の問題を所有権の観点から解決しましょう、と定めたものだと思ってます。そのマンションという箱に住む占有者の問題も、所有権者に権利義務を与えることで整理できるだろうという意図が見えます。しかし本当にそのルールだけでマンションの問題がうまく納まるでしょうか?分譲マンションといっても、投資用であったり賃貸割合が高く所有者がほとんど住んでいないマンションも、同列で扱えるのでしょうか?
例えば一つ例示しますと、自分が住まなくなって賃貸に出すマンションや、ましてや当初から投資用の目的の住戸であったら、所有権者は『居住性』をそのマンションに求めるでしょうか。私は、投資家は経済性(賃貸収入)をより重視して、居住性は『二の次』にすると思います。むしろ投資家は「居住性を高めて収益性が上がるなら」その努力は怠らないと思いますが、家賃は往々にして立地と部屋の面積が重要なファクターですので、ルール的な居住性が重視されることは今まではありませんでした。そして、これからもきっとないでしょうね。
住んでいて起きる問題。それは実際に住んでいること=区分居住という問題です。区分所有じゃなくて区分居住。それってマンションにとってとても大事なくくり方だと思っています。区分所有法じゃなくて区分居住法。そういう居住面からの切り口のルールも必要だと思っています。
でも今は、そういうのは当事者間の問題であるから民法やらの法律にのっとって解決せい、ということになっています。しかし皆さんご存知のように、敷地に立体的に住むことは居住者間の問題は避けられないものです。
そういった『区分居住』の問題は誰が音頭をとるかと考えると、、、管理組合ではないですよね。同じように管理業者でもないです。今の仕掛けでは当事者(居住者・占有者同士)が問題自体は解決しようとしますが、蓄積した区分居住の問題の音頭をとるまでは誰もしないでしょう。
ここで上下階の騒音問題を仮に取り上げると、上階の音が下階に伝わっているわけですが、それがマンション全体で頻繁に起こっている場合、そうすると検討したいのは床の遮音性能の仕様がどうなのかということも出てきます。古いマンションである程度仕方ないケースもありますし、分譲時の設計図書に偽りが無いか疑われる場合もあるでしょう。
その場合にはマンション内の情報を集積しておけば、専有部分の改修の時には床の仕様は皆さんでこうしましょうね、という規約を決めることは可能です。
別な例をもう一つ挙げますと、窓の結露。壁の結露。公団や公営住宅では上階の結露水が下階にもれてる事故も頻発しています。結露の原因のなる温度の損失は大体は開口部からであることが大半ですので、そういった情報を集積して、このマンションではこう住むと結露が減りますよとか、開口部の改修の仕様はこうしましょうという規約の設定も可能です。
それではそういった情報の集積作業は誰がやれるでしょうか?先程、上下階の騒音問題や水漏れ問題は「当事者間で」解決するといった通りで、今の仕掛けでは管理組合が介入しないのです。
個別の占有者間の問題だといえば「当事者同士で解決せい」となる。だけど皆んなで共有すべき問題だとなれば管理組合も介入するべき。だけど、その境界がどこにあるのかは誰にもわからない。区分所有法上の問題も当事者同士の問題もとりあえず受ける、本当はそんな組織がマンションには必要なのだと思います。