東北のマンション管理組合が情報交換するブログ。

福島県福島市在住のマンション管理士が書いてます。管理費の節約・修繕積立金の不足・理事会・リプレイス。マンションは快適ですが、未解決の問題も山積みです。文章が長くて申し訳ないです。

修繕積立金の値上げは困ります。 

Q:マンション購入を考えて、戸建て所有の知人に相談してみました。 結果は毎月の修繕積立金がネックで「勧めない」って答えでした。 この修繕積立金ってのは、購入時は納得できる金額の範囲内です。でも値上げは困ります。住民の一人が反対すると値上げなしであって欲しいのです。マンションを売るとき70〜100年は安心!!で売るから修繕積立金のアップに納得がいきません。

A:やはり戸建てとマンションを比較すると、「管理費」と「修繕積立金」がローンに付加されるので、マンションに二の足を踏まれる方は多いと思います。まず修繕積立金の位置付けですが、修繕積立金というのは誰かに取られるわけではないのです。マンションの所有者のみんなの財布に、「建物を直す時はこのお金を使いましょうね」と貯めておくイメージのものです。

もちろん修繕積立金は最小限に抑えたいですし、そこからの支出もリーズナブルにしたいとどなたも考えると思います。そこでその裏付けとなるのがこの記事で書きました「長期修繕計画」です。

ですので、長期修繕計画の精度が高くて、それに基づいた現在の修繕積立金なら、ご心配なさっている値上げも許容範囲なのじゃないかと思います。しかし、長期修繕計画が甘い場合や、修繕積立金が将来的な値上げを見越した設定になっている(ワタシのところ)場合は、値上げはほぼ確実です。

ですので、もし検討されているのが新築のマンションでしたら、売主さんから「長期修繕計画」を貰ってはいかがでしょうか。将来的な値上げを見越していれば、それもいつからでどの程度なのか、その長期修繕計画でわかりますよ。

売主さんによっては長期修繕計画や管理規約の案は書面で渡してくれない場合もありますが、高い買い物ですのでそこを含めてご契約やローンを検討されるのがよろしいかと思います。長くなって恐縮ですが、その長期修繕計画の精度がいいのか分からんという場合は、もしお見せいただけるなら私の考えもお伝えできます。

ところで、最近私が見せていただいた長期修繕計画で大変立派なものが有りました。新築時には一般的な範囲の修繕積立金の額なのですが、その後の値上げが無くても30年後の積立金に不足が無いのです。長期修繕計画には多少のつっこみどころはあったのですが、全然許容範囲だと思いました。そういう安心できるケースもありますので、是非長期修繕計画をご要望されるといいと思います。(そのケースは別記事にも起こしたいと思っております。)

ご検討されているのが新築のマンションだと決めてかかって私はコメントしてますが、もし案件が新築じゃない場合は再度コメントいただけると幸いです。その場合は再度拙論申し上げます。

最後に、「住民の一人が反対すると値上げなしであって欲しい」件ですが、残念ながらマンションの大体のことは1/2〜3/4の賛同が得られる方針で進んでいきます。ただ、おっしゃる主旨は「お金を無駄にしたくない」ということだと思いますので、大きな出費の際は信頼できる専門家にご相談なさるとかで、健全なマンション管理組合の運営ができると思います。



(以下は余談です)
再Q:さっそくの返信ありがとうございます。修繕に関して、独断と偏見が通るから、知人が言う戸建てに軍配ありと判断いたしました。

私自信、マンション生活が理想です。でも、土地の安い僻地だとマンションは惨敗です。例えば、マンソンは諦めましたけど、ぢゃ、戸建!な、時にも貴殿のお力をお借りすることはできるのでしょうか?

再A:まず誤解させてしまったかもしれないので、先ほどの補足をさせてください。私も一概に「マンションの方が戸建てより優れる」とはもちろん思っていません。実はリアルワールドでの私は、戸建ての世界により近い業界にいたりします。ただ「独断と偏見が通るから」の件ですが、774号室さんのようにマンションの将来の大規模修繕を心配される方は住人の皆さんの中にもいらっしゃると思うのです。確かに、そう考える方々が多数意見である確約はできないのが心苦しいのですが。それと蛇足ながら、住宅もいい状態をキープするためには、多少の経費がかかることも付け加えます。

「土地の安い僻地だとマンションは惨敗」の件ですが、私も全く同じ考えです。地価が安い土地では、マンションより戸建てが有利ですよね。ただ、どちらも良いところのある「住み家」ですので、この機会に774 号室さんの「どういうところに住みたい」や「どんな風に住みたい」のイメージが具体化するといいですね。

「マンソンは諦めましたけど、ぢゃ、戸建!な、時」の件ですが、そもそもどうしてそこで私なのかが不明なのが正直な気持ちですが、ありがたいお話です。またまた長文になってしまいそうで恐縮ですが私の気持ちを申し上げます。そもそも私は建築や住環境に興味を持つものです。ただ住宅となると、例えば住宅雑誌を見ると目移りするように、最適解は施主さんの数かそれこそ無限大にあると思います。私自身もその世界のほんの入り口に立って、口をあんぐり開いている身の上です。

そんな折に私自身がマンションに住むことになりまして、地場の建築業界の者の視点からマンションに住んでみたら、実にこれが興味深かったのです。面白いことや不思議な事が沢山ありました。それで数年の期間このマンションというものを勉強してきました。そのようにして感じたのが、マンションは多くの人が集まって住まうところである故に、発生する問題はある程度カテゴリー化されると思ったのです。もちろん個々のマンションごとに細かい事情に合わせた解決が重要なのですが、代表的なパターンや傾向はあるな、と。その時に振り返って自分の住んでいる地域を見ると、そういう問題を身近で情報交換したりサポートする団体が今は無いようだと感じました。そのようにして、本当に微力ですがこのブログもそんなきっかけで開設されました。

さて本題ですが、戸建てについて私がご期待に添えるかというと、正直確信はありません。もし774号室さんが福島市近郊にいらっしゃるなど、直接お会いしたりできるのであれば精度は高まると思いますし、もし考え方などを気に入って頂けたら建物の敷地の選択から、もしかしたら住宅の設計(もしくはもっと最適な設計者の紹介)、工事までお付き合いいただけるかもしれません。しかし、そのように戸建てはとても個別的で濃密なものだと思いますので、こちらも気軽に「全然楽勝っす」とは言えないのです。アドバイスといえども、影響力があるのであればそれくらいの責任を感じます。

もちろんマンションが楽勝というわけではないです。ただ、個別のマンションの最適解はあるとしても、パターン化された傾向に対しては何か言えるであろうと思っております。しかし戸建ては本当に一般解の無い、究極にプライベートなものだと思うので、もし密にコンタクトを取っていただけるのであれば、ご期待に沿えるよう頑張りたいと思います。もしそうではなくて、気軽な一般的なお話ということであれば、私の知る範囲では幾らでも(断られるくらい)お話させていただけます。

[ 2007/02/08 19:41 ] 寄せられたQ&A | TB(0) | CM(2)
マンションにデメリットがあれば、
マンションがこのように発展しないと思います。
そう考えると、メリットも充分ありますよね。

自分が生活に重要視するモノ<マンション生活って位置づけならば、モロモロの諸経費もクリアできると思います。
全ては、価値観ですかねーー??

ブログオーナーさん、
色々、アドバイスありがとうございます。
一つの固定資産を持つことは、精神衛生的に
負に働いたり(←これが割と多い)しますので、
蜜なコメ返信ありがたいです。

[ 2007/02/09 19:22 ] [ 編集 ]
>>from 774号室さん
マンションのメリットという点ですが、私がマンションで好きなところは、中心市街地とか利便性のある地価の高いところに割りと安く住めることが一番です。次の魅力は、転売・賃貸時の流動性が高いこと。次が標高の高い所に住めることでしょうか。私のところは6階なのでそんなに(標高が)高くは無いですが、20階とかに住んでる方の爽快感は格別だそうです。

続いて、
『自分が生活に重要視するモノ<マンション生活って位置づけならば、モロモロの諸経費もクリアできる』
の件ですが、マンションであろうと戸建てであろうと、何か重要なものを犠牲にしてまで住むことは無い、と私は思いますがいかがでしょうか。もちろん負債(ローン)も抱えますし、都会じゃ持ち家に住むために通勤時間が長くなることもあると思います。ただそういった負担あるいは犠牲が、住まいで得られるであろう幸せに較べたら小さいと思える。そういう範囲で住まいを持たれるのがいいのじゃないかと思っています。

僕は人生評論家ではないので、自分の思うことが妥当なのかの自信は無いです。ただ、過大な負担だと思わない範囲にセーブした住まいじゃないと、『家』を楽しめないんじゃないかと思うだけです。若造が偉そうに申し訳ないです。

それが貴殿のおっしゃる『一つの固定資産を持つことは、精神衛生的に負』の件につながるんだと思います。僕はファイナンシャル系のアーキテクトなんですが(自分で言って苦笑)、大きいローンを組んで=レバレッジを効かせて不動産を持つことは、やはりリスクが高まります。もちろん得られるリターンのブレも大きくなります。そこを自分が耐えられる又は楽しめるリスクとブレに抑えるのが『精神衛生的に負』にならない秘訣なんじゃないかと思いました。
[ 2007/02/09 22:53 ] [ 編集 ]
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