こんにちは、管理人のコンドーです。
前回はマンションにおける管理組合員名簿および居住者名簿の必要性について述べました。続いて、今回はその名簿の取扱い方法についてまとめます。
マンション内で「名簿を作ろう」という話になっても、必ず議論されるのは
『作った名簿を誰が保管して、誰が閲覧できるか』という問題と、
『個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)上の問題はないのか』ということです。
1.『作った名簿を誰が保管して、誰が閲覧できるか』
多くの方が心配されている名簿の流出には、もちろん充分な注意が必要です。対策として、名簿の保管者を最低限に抑えることが挙げられます。例えば『管理組合員名簿(区分所有者名簿)』は理事長と管理会社のみが保管するというマンションも多いです。
一般論を述べると、管理組合員名簿の閲覧については区分所有法には規定がありません。一方で標準管理規約の第64条において 「理事長は、会計帳簿、什器備品台帳、組合員名簿及びその他の帳票類を作成して保管し、組合員又は利害関係人の理由を付した書面による請求があったときは、これらを閲覧させなければならない。この場合において、閲覧につき、相当の日時、場所等を指定することができる。」 とあります。ですので、基本的な考え方はこれによるのですが、マンションごとに別の規約を定めることももちろん可能です。
では一方の『居住者名簿』はどうでしょうか。管理組合員名簿と同様に、理事長と管理会社のみが保管する規定も可能です。しかしこの場合、居住者名簿を作成した目的であった『緊急災害時の対応』という面で、居住者皆さんの連絡先を把握しているのが、理事長と管理会社だけで緊急連絡が間に合うのか検討が必要です。
また『居住者名簿』の扱いについては、マンションが立地する地域性によると思います。私の印象では、ここ福島市でも20年前なら「マンションの同じフロアは全員知っている」という状況だったと思います。しかし最近のマンションでは「お隣や上下階に誰が住んでいるか、名字と顔は知っている」程度になったと思います。一方、首都圏では「お隣さんの顔も分からなくても結構」という方も多くいらっしゃるでしょう。
さらに『居住者名簿』の扱いはマンションの性格によっても異なります。郊外型のファミリー中心のマンションでは名簿の各戸配布の希望も比較的ありそうですが、単身向けの賃貸中心のマンションでは居住者名簿を必要とする意見は出ないでしょう。
以上から、どちらの名簿の取り扱いも、総会で皆さんの考えを集約するなどマンションそれぞれに決めるしかありません。名簿を作る目的を明確に示して賛同を得る、さらに管理方法を定めた上で情報を集める、というステップが大切です。
2.『個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)上の問題はないのか』
まず、この法律が規制対象とするものを明確にします。
個人情報の保護に関する法律 第二条 第3項 この法律において「個人情報取扱事業者」とは、個人情報データベース等を事業の用に供している者をいう。
とあり、法の対象を事業者としています。従って一般的にマンション管理組合は対象ではありません。マンション管理業の会社は事業者ですので対象です。続いて、
個人情報の保護に関する法律施行令 第二条 (個人情報取扱事業者から除外される者) 法第二条第三項第四号の政令で定める者は、その事業の用に供する個人情報データベース等を構成する個人情報によって識別される特定の個人の数の合計が過去六月以内のいずれの日においても五千を超えない者とする。
とあり、この条項から5,000件を超えないデータベースなら管理会社であっても対象外です。上記から、個人情報保護法の規制対象としては、
・管理組合のみで管理する名簿 → 個人情報保護法は適用されない。
・管理会社も管理する名簿 → 合計で5千件のデータベースなら法対象。
です。
実際に対象となった場合は、、、色々あるようですので首相官邸のサイトをご覧ください。
http://www.kantei.go.jp/jp/it/privacy/houseika/hourituan/030307houan.html
ここで、名簿の管理について法律上の対象から外れたからといって、何でもありとはいきません。対象外の場合であっても個人情報に対する配慮を要します。具体的には、名簿の運用細則を作成し、総会での承認を得るのが適当です。
名簿の運用細則の例は、いずれアップしたいと考えていますが、今日は簡単に記載事項だけ挙げます。
管理組合名簿の運用細則の記載事項
・名簿管理者(理事長・管理会社・各区分所有者に配布)
・閲覧(閲覧不可・区分所有者の求めに応じて)
・記載事項(現住所・議決権行使者の別・緊急連絡先)
・記載事項に変更があった場合の届出
・変更の届出が無い場合の扱い(区分所有法第35条第4項に準ずる、等)
居住者名簿の運用細則の記載事項
・名簿管理者(理事長・管理会社・居住者各戸配布)
・閲覧(閲覧不可・区分所有者の求めに応じて)
・記載事項(居住する人数・連絡先・緊急連絡先)
・記載事項に変更があった場合の届出
・変更の届出が無い場合の扱い(区分所有法第35条第4項に準ずる、等)
最後に、参照サイトのリンクを貼ります。
マンション管理サテライト 居住者名簿とプライバシー
http://sumai.nikkei.co.jp/mansion/kanri/serial_20030521p4000p4.html
マンション管理サテライト 管理組合の個人情報をどのように守るか?
http://sumai.nikkei.co.jp/mansion/kanri/serial_20050801p4000p4.html
マンション管理新時代 長計・報酬制・名簿を1年で整備、ソアール石神井公園
http://blog.nikkeibp.co.jp/mansion/archives/2006/09/1_11.html
(抜粋) 自らで管理をスタートさせたものの、管理組合は所有者全員の住所や名前すら把握していなかった。管理会社から「居住者名簿」を受け取れなかったからだ。プライバシーが理由だった。このままでは、運営は無理だ。
マンション管理新時代 知らなきゃ損するマンションミニ知識
http://blog.nikkeibp.co.jp/mansion/archives/2006/02/8_1.html
コメントを失礼します。
マンションの情報を集めていて、こちらのサイトの
記事を紹介させていただきましたので、ご連絡
させていただきました。
該当の記事は
http://mansiongood.blog100.fc2.com/blog-entry-72.html
になります。