こんにちは、管理人のコンドーです。ゴールデンウィークといっても特に予定が無いのでブログ書いてます。今日も
前回 に引き続き、国会会議録からマンション管理を考えます。
今回は 第162回 衆議院 国土交通委員会(平成17年04月27日)からの抜粋です。今回もかなり長いので、先に要旨を挙げます。山名議員(公明党)と山本繁太郎氏(国土交通省住宅局長)のやりとりが主です。
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Q.住宅金融公庫の持つすまい・る債※1は、独立行政法人(住宅金融支援機構)に移っても継続されるか。
A.すまい・る債の需要は多く、独法移行後も続行する。
また、小規模なマンションの利用しやすさを考え、一口当たりの積立額を百万円から五十万円に引き下げている。
Q.長期修繕計画の積算根拠やマンションの運営管理を含めたガイドラインが欲しい。
管理組合が、どこの管理会社がいいのか悪いのかを知るための情報というのが全くない。
A.H17年内を目標にガイドライン※2の策定に取り組む。修繕の履歴情報などの管理情報のデータベース※3も整備したい。
また、分譲時における購入者の管理意識醸成のため、購入予定者を対象としたマンション管理に関する意識啓発を行う提言がある。
その他の情報
・管理業者の使途不明金問題もあったが、管理組合の財産の保証制度には高層住宅管理業協会(高管協)の保証機構がある。
・マンション管理業で大臣登録してある数は、全国で二千六百社。このうち、高管協に登録しているのがおおよそ四百五十社。残りの千七百社の保証が不安である。
※4
・しかし、保証機構であっても基金はわずか九億円で、大型のマンション業者一件の倒産にも耐えられない規模である。
・これは政府を挙げて、基金制度を再考するべきではないか。
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(コンドー注記)
今回も興味深い発言が相次いでいました。金融公庫のすまい・る債は、発言通り住宅金融支援機構に引き継がれていますし、データベース構想はみらいネットととして実現されています。一方、マンション管理のガイドライン策定、明快な回答の無かった管理費等の保証制度については、進展が見られません。
※1 すまい・る債のH19春現在の10年間の年平均利率は1.543%だそうです。さらに応募の要件については、
http://www.jhf.go.jp/customer/kanri/smile/kumiai.html をご参照いただきたいのですが、主に次のような条件があります。
・修繕積立金が、管理費と区分経理されていること
・修繕積立金の取崩しが、集会の議決事項とされていること
・長期修繕計画が、20年以上であること
・長計に外壁・屋根・配管の補修工事の予定時期・工事金額が明記されていること
※2 H19.4月現在、進捗は不明です。
※3 H18稼動の『みらいネット』です。
※4 自社の子会社に保証会社を持っている管理会社もありますが、それはそれで疑問があります。親会社に危機があっても存続できる子会社というのは、あまり聞きません。
(ここから抜粋)
162 - 衆 - 国土交通委員会 - 15号
平成17年04月27日
○山名委員 よろしくお願いします。
それでは本題に入りたいと思いますが、きょう、私は、公営住宅法改正等に関連いたしまして、まずマンション問題について若干質問をしたいと思います。
議員の皆さん、あるいはきょう傍聴にお見えになる皆さんを含めて、マンション居住の人たちは非常に多いわけでございます。特に大都市を中心にしてマンションが急増いたしておりまして、今や全国で、これは
平成十六年度のデータですが、マンション約四百五十万戸、そこに住む人たちは千二百万人とも言われているわけでありまして、およそ日本の人口の一割を占める、こういう居住空間でもございます。
最近は特に、年二十万戸ベースで東京を中心にしてマンションがふえている。一方で、築三十年、四十年という老朽化したマンションストックも一方でふえ続けている。ここに、いろいろな意味で大きな問題も内在をしているわけでございます。
日本の人口の約一割を占めるマンション、そして、地域にとって、マンションを抜きにしてその地域のコミュニティーは語れない、こういう状況の中で多くの課題を抱えているわけであります。特に分譲マンションにつきましては、私たち公明党も、マンション問題の議員懇話会を設立させまして、この重要な課題について取り組みをしているところでございますが、区分所有者といいますか居住者の意識というものが極めて多様化しているわけでありまして、その中で、自分の住むマンションのいろいろな修繕にしても運営にしても、合意形成というものがなかなか難しいということでもございます。多様な価値観の中で、どう区分所有者の皆さんの合意を取りつけるか、難しいわけです。
それから、そこに店舗と住居が混在している、こういう場合の権利関係、利用関係の複雑性というのもございますし、建物の構造上の技術的な判断の難しさ、極めて専門的な知識を必要とするわけであります。
そもそも、マンションを買うときは、そのマンションのまず値段、それから間取り、つくり、そういったものに関心が移りがちであって、むしろ、そのマンションがどういう管理規約のもとに管理がされようとしているのか、修繕積立金がどういうふうになっているのか、こういったことについては余り関心がないわけでありまして、そういうところからいろいろな問題の複雑さを露呈していると思います。
そこで、三年前にマンションの管理適正化法という法律を議員立法で私たちはつくりました。マンションの区分所有者あるいは管理組合の皆さんの側に立って、そういったいろいろなトラブル、課題に対する相談役になろうということでマンション管理士というものをつくったり、いろいろな形で管理の適正化法というものをつくったわけでありますが、この
附則第八条では、施行から三年後に見直しをしようということにしております。
そこで、これは議員立法でつくった法律でありますけれども、今三年を過ぎまして、今後より一層快適なマンション、ついの住みかとしてのマンションづくりのためにも、こういった見直しの時期に来ている以上、大いに検討しなきゃならないと思いますが、その後の進捗状況はどうなっているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○山本政府参考人 マンションの管理につきましては、今お話しいただきましたような問題意識に立ちまして、三年前にマンション管理適正化法を制定していただきました。これに基づきまして、国、地方公共団体等によるマンション管理組合への支援体制の強化、それからマンション管理士制度、マンション管理業者の登録制度といったようなものができまして、これを適切に運用することで、この法律に基づく施策が着実に進んでいると認識しております。
同法が制定されました際に、附則第八条で、施行三年後に見直しを行うようにということが求められておりますので、昨年の八月から、国土交通省の中に有識者によるマンション管理に関する懇談会を開催しまして、ことしの三月にマンション管理の課題と対応策について取りまとめをいただきました。十一項目にわたる御指摘をいただいております。
これらの提言につきましては、可能なものから具体化するという考えでおりますけれども、各項目ごとに、必要に応じ、実情の把握それから検討といったようなものを加えてまいりまして、マンション管理の一層の適正化を図るために施策を充実させていきたいと考えております。
こういった
調査検討の結果を踏まえまして、必要があればマンション管理適正化法の改正もお願いすることになろうと思っております。
○山名委員 適正化法の見直しについても、私たち、これからいろいろな形で提言をしたいと思いますが、きょうは、その中で何点かちょっと取り上げたいと思います。
その一つが、この委員会でも当然問題になっております住宅金融公庫、これが今度は独法に移行するわけでございますが、マンションの修繕積立金、これをいわゆるすまい・る債という形で引き受け、証券化支援事業等も含めて、従来からやってきたわけでございます。
口数が大体九万件に対して応募数が八万八千ですから、ほぼ口数に近い申し込みが今あるわけでございます。
一方で、こういう経済状況の中で、この四月にもペイオフ解禁ということもございました。あるマンションでは、修繕積立金はもう億を超える、こういう莫大な資金を修繕積立金としてプールをしておるわけであります。
そこで、住宅金融公庫の持つすまい・る債、これは、元本保証ということでは、いわゆる一千万を超えてもちゃんと保証されるわけですから、極めて有効なものであります。今度の独法移行に伴って、こういった制度、これは当然承継されるものと私は思っておりますし、当然いわゆる証券化の支援事業についても承継される、このように思っておりますが、その辺の基本的な、承継に対する取り組み。
さらには、このマンションすまい・る債というのは管理組合にとっては極めて有効な施策であると私は思っているんですが、一方でなかなか使い勝手が悪いわけであります。
それは何かといいますと、条件的に、二十年以上の修繕計画があるということ、これが条件になっている。それから、修繕積立金の月額が大体六千円から一万円なきゃならない、あるいは、この募集期間が年一回しかない、あるいは、いつでも解約はできますけれども途中の変更ができませんで、途中で口数変更する場合は新規申し込みをしなきゃならぬ。こういうある意味での手続的な煩雑さというものがあって、なかなか管理組合がここに応募しないという原因もあるわけでございます。全国八万近くある管理組合、このうち約一割ぐらいしかこのすまい・る債に応募していない。
本当に、ペイオフ後の資金管理として極めて有効なこの制度をもっともっと広く活用していただくためにも、しっかりとしたPR、広報、こういったものも含めた取り組みが必要ではないか、そして、条件についていま少し検討し緩和していく必要があるんではないか、このように考えておりますが、いかがでしょうか。
〔委員長退席、山口(泰)委員長代理着席〕
○山本政府参考人 住宅金融公庫のマンションすまい・る債についてのお尋ねでございます。
まず、今回の住宅金融公庫の改革のポイントは、民間にできることは民間にやっていただく、公庫ではやらないということでございます。
ところで、マンションすまい・る債の対象としている管理組合、これは、比較的信用力が弱い、マンション管理組合でございます、借り手でございますので、実際の民間の銀行などの融資の状況を見てみますと、なかなかこういう管理組合に対しての融資に民間の銀行は積極的でないという実態がございますので、このマンションすまい・る債につきましては、特殊法人改革の考え方にのっとりまして、新法人においても引き続きこれを続行するという考え方で今回の法律はお願いしております。
それで、なかなか使い勝手が悪い、普及しないじゃないかという御指摘でございます。
このマンションすまい・る債は、管理組合が、マンションの共用部分の修繕工事に必要な修繕積立金の運用先として、公庫の債券を定期的に購入する、これによって修繕積立金を計画的に、安全に積み立てるということを支援するものでございます。
公庫におきましては、この制度がきちんと活用されるように、管理組合に対していろいろなPR活動も行っております。それから、マンション管理組合からのいろいろな御要望、今御指摘がありましたけれども、これについてもできるだけ対応したいという態度で努めてまいっておりますけれども、これからもその努力は進めてまいります。
平成十五年度には、以前委員からも御指摘をいただきましたけれども、小規模なマンションにおいても積み立てがしやすいように、
一口当たりの積立額を百万円から五十万円に引き下げたといったような対応もしております。
こういった努力の結果、マンションすまい・る債に対する応募でございますけれども、平成十二年度の制度の創設以降、ほぼ年々増加してきておりまして、マンションの計画的な修繕を支援する観点から、
独立行政法人への移行後も引き続きこれを実施していきたいと考えているわけでございます。
今後の取り組みでございますが、新聞への掲載、説明会の開催といったような従来のPRの努力に加えまして、
マンション管理組合それから管理会社に対する個別訪問の実施、マンション管理士やNPO法人と連携した積極的なPRを行うといったようなこととあわせまして、マンション管理組合のいろいろな要望に耳を傾けて、きちんと活用されるように努めてまいりたいと思います。
○山名委員 次に、最近もあったことですが、マンションというのは、管理組合が委託して、大体マンション管理会社、業者が委託を受けて管理等をやっているわけですが、このマンション管理業者の倒産、これによりまして管理組合の財産がどうなるのかというような、大変深刻な事件もあったわけでございます。
マンションの財産保全については、従来から、一定の期間マンションの管理業者の名義の口座に修繕積立金等を入れて、いわゆる収納代行方式、こういう形をとり、そして保証契約を締結しなきゃならないということをこの法律で義務づけてきているわけであります。しかし一方で、業者による使途不明金、こういった問題もありますし、いろいろな意味で修繕積立金が安全に管理運営される、運用される、こういうためにも、分別管理方式、そしてあるいは保証制度の見直しというものが当然必要ではないか、このように私は考えておりますが、いかがですか。
○丸山政府参考人 先生御指摘のように、法令におきましては、自己の、管理業者の財産とそれから組合の財産を分別して管理する、一応そういう原則になっておりまして、収納代行方式による場合でも保証をやるということになっておるわけでございます。
ただ、これも御指摘いただいたところでございますが、
管理業者が使途不明金があったということもありまして、焦げつきといいますか、管理組合の財産に多大の被害を生じせしめたという事例もございます。
このようなこともございまして、私どもといたしましても、管理組合の財産の保全についてより一層気を配るべきではないかというふうに思っております。特に、これは管理業界とも連携しながら、また、実態どうなっているのかということも行いながら、保証制度のあり方も含めまして分別管理方式の見直しについて検討をしていきたい。
具体的に申し上げますと、
この二十日に高層住宅管理業協会の中に設置いたしました財産の分別管理に係る検討会というものを設置いたしまして、この中には私どもも参加いたしまして、財産の分別管理につきまして検討を開始したところでございます。
○山名委員 今お話の出ました
高層住宅管理業協会、高管協といいますが、ここが協会独自の施策として保証機構というのをつくりまして、いわゆる基金ですね、九億円を積み立てて、こういったいざというときのための保証金、こういう制度をつくっております。
しかし、実際、いわゆるマンション管理業として登録、大臣登録ですが、登録してある数は、およそ全国で二千六百社。しかし、この二千六百社のうち、高管協というこの唯一指定された法人に登録しているのがおおよそ四百五十社なんですね。
すると、二千六百ある会社のうち、保証を前提とした管理業協会に登録してあるのが四百五十社ですから、あとある残りの千六百、七百社近いところは、そういう意味では何も保証がない、いざというときにどうするのかという手だても明確ではない。したがって、これはやはり、管理組合としても非常に不安なわけであります。
しかし、実際、
管理組合にとっては、どこの管理会社がいいのか、どこが悪いのか、そういうことをきちっと知るための情報というのは全くない。ですから、これはやはり、大臣登録である以上は、その登録した会社の実態、いろいろなことについて情報を公開し、管理組合の皆さんがそういった情報を知って、本当に信頼できる管理業者に、管理会社に委託できる、こういうシステムをもう少し強化していかなきゃならない、私はそういうふうに思います。
したがって、
この保証機構についても、わずか九億円ですよ。大型のマンション業者が倒産すれば、もう一発でそんなものは吹っ飛んでしまう。これは国挙げて、政府挙げて、こういった基金制度をいま一度考えていかなきゃならないんじゃないかというふうに私は思います。
そこで、関連しまして、私は、マンション管理の適正化のためには、管理組合の参考となるような、そういう標準的な管理の方法、状況を示すガイドライン、これが今必要ではないかと。あるマンションでは、長期修繕計画、これすらないところもあるし、あっても、その長期修繕計画の積算根拠が明らかにならない。もうばくっと、アバウトで金額が出ているわけです。どういう積算根拠でなったのかということも明確でない。こういうところも現実に存在するわけですね。したがって、やはりある程度、一定のそういう
積算根拠等を含めた、あるいは運営管理、こういうものをいろいろとリードできるガイドライン、これを早急に策定しなきゃならない、こういうふうに思いますが、これについてはぜひ大臣から御決意を含めてお聞かせいただきたいと思いますが、いかがでしょう。
〔山口(泰)委員長代理退席、委員長着席〕
○北側国務大臣 済みません、ちょっと参議院の本会議の方に出席をしておりましたので、退席をしておりました。最初から御質問を聞いておりませんので、ちょっと違うところがあったらまた御指摘いただければと思います。
マンション管理の適正化につきましては、マンション管理の適正化の推進に関する法律の施行を契機にいたしまして、マンション管理士制度の創設、また、管理業者の登録制度のほか、管理組合に対する相談体制等の充実を図っているところでございます。
管理組合が自主的、主体的にマンション管理を行っていくためには、こうした制度の推進はもとよりでございますが、今委員の御指摘がございましたように、みずからのマンションの客観的な管理状況の把握が不可欠であるというふうに考えます。
築後年数、建築様式等の各マンションの状況につきまして、管理費、修繕積立金の額、管理規約の内容等につきまして標準的な水準が示されましたならば、管理組合みずからがマンションの管理の適否を判断することができるようになるわけでございます。御提案の標準的な管理のあり方を示すガイドラインとしてそのようなものが策定をされましたならば、管理組合のニーズにも適合すると考えます。
したがって、国交省といたしましては、御提案の趣旨を踏まえまして、
管理組合による管理の適正化、活性化といった観点から、こうしたガイドラインの策定に取り組み、できれば年内を目途に取りまとめてまいりたいと考えております。
○山名委員 ありがとうございます。ぜひよろしくお願いしたいと思います。
マンション問題の最後の質問ですが、マンション管理の適正化、これをさらに推進するためには、マンションの具体的に住む住民の人たち、管理組合を含めたそういう人たちの意識、これがやはり大事になるわけでございます。自分だけ住めばいいというものではなくて、集合住宅ですから、やはりマンション全体のことを意識づけを持っていろいろと考えていく、そういう意味での住民のレベルアップといいますか、こういったものも必要ではないかと思っております。
そういう点で、今後さらに、マンション管理士の制度ができたわけですから、私たちが提案してできたわけですから、しかし、実際はそれがなかなか有効に活用されていないという面もございますし、こういった、マンションに住む皆さんの意識高揚を図るための施策というものも一方で必要ではないかというふうに思っておりますが、今後、そういった取り組みをどのようにお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。
○山本政府参考人 一言で御答弁申し上げますと、御指摘のとおりだと考えております。管理組合を構成するマンションの区分所有者の方々が、管理組合の一員としての役割を十分に認識していただいて、管理組合の運営に関心を持ち、積極的に参加するといったような形で役割を適切に果たしていただく、そういうふうに努力していただくことが大事であると認識しております。
このように、マンションの住民の方々が管理意識を持って主体的にマンション管理にかかわるようにするためには、マンション管理に関する情報が適切に整理され、マンション住民が容易にその情報にアクセスできる環境を整備するということが必要であると考えておりまして、今年度から、
修繕の履歴情報などのマンションの管理情報を登録し、閲覧することができるマンション履歴システムを構築して、管理情報のデータベースを整備したいと考えております。
このほかにも、先ほど御説明しましたマンション管理に関する懇談会の御提案の中で、
分譲時における購入者の管理意識醸成のため、購入予定者を対象としたマンション管理に関するリーフレットの作成、配布などによりまして意識啓発を行うことといったような提言が行われております。マンションは管理を買えということでございますので、こうした提言を着実に推進することで、マンション住民の管理意識の向上を図ってまいりたいと考えております。
○山名委員 よろしくお願いします。
それでは本題に入りたいと思いますが、きょう、私は、公営住宅法改正等に関連いたしまして、まずマンション問題について若干質問をしたいと思います。
議員の皆さん、あるいはきょう傍聴にお見えになる皆さんを含めて、マンション居住の人たちは非常に多いわけでございます。特に大都市を中心にしてマンションが急増いたしておりまして、今や全国で、これは
平成十六年度のデータですが、マンション約四百五十万戸、そこに住む人たちは千二百万人とも言われているわけでありまして、およそ日本の人口の一割を占める、こういう居住空間でもございます。
最近は特に、年二十万戸ベースで東京を中心にしてマンションがふえている。一方で、築三十年、四十年という老朽化したマンションストックも一方でふえ続けている。ここに、いろいろな意味で大きな問題も内在をしているわけでございます。
日本の人口の約一割を占めるマンション、そして、地域にとって、マンションを抜きにしてその地域のコミュニティーは語れない、こういう状況の中で多くの課題を抱えているわけであります。特に分譲マンションにつきましては、私たち公明党も、マンション問題の議員懇話会を設立させまして、この重要な課題について取り組みをしているところでございますが、区分所有者といいますか居住者の意識というものが極めて多様化しているわけでありまして、その中で、自分の住むマンションのいろいろな修繕にしても運営にしても、合意形成というものがなかなか難しいということでもございます。多様な価値観の中で、どう区分所有者の皆さんの合意を取りつけるか、難しいわけです。
それから、そこに店舗と住居が混在している、こういう場合の権利関係、利用関係の複雑性というのもございますし、建物の構造上の技術的な判断の難しさ、極めて専門的な知識を必要とするわけであります。
そもそも、マンションを買うときは、そのマンションのまず値段、それから間取り、つくり、そういったものに関心が移りがちであって、むしろ、そのマンションがどういう管理規約のもとに管理がされようとしているのか、修繕積立金がどういうふうになっているのか、こういったことについては余り関心がないわけでありまして、そういうところからいろいろな問題の複雑さを露呈していると思います。
そこで、三年前にマンションの管理適正化法という法律を議員立法で私たちはつくりました。マンションの区分所有者あるいは管理組合の皆さんの側に立って、そういったいろいろなトラブル、課題に対する相談役になろうということでマンション管理士というものをつくったり、いろいろな形で管理の適正化法というものをつくったわけでありますが、この
附則第八条では、施行から三年後に見直しをしようということにしております。
そこで、これは議員立法でつくった法律でありますけれども、今三年を過ぎまして、今後より一層快適なマンション、ついの住みかとしてのマンションづくりのためにも、こういった見直しの時期に来ている以上、大いに検討しなきゃならないと思いますが、その後の進捗状況はどうなっているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○山本政府参考人 マンションの管理につきましては、今お話しいただきましたような問題意識に立ちまして、三年前にマンション管理適正化法を制定していただきました。これに基づきまして、国、地方公共団体等によるマンション管理組合への支援体制の強化、それからマンション管理士制度、マンション管理業者の登録制度といったようなものができまして、これを適切に運用することで、この法律に基づく施策が着実に進んでいると認識しております。
同法が制定されました際に、附則第八条で、施行三年後に見直しを行うようにということが求められておりますので、昨年の八月から、国土交通省の中に有識者によるマンション管理に関する懇談会を開催しまして、ことしの三月にマンション管理の課題と対応策について取りまとめをいただきました。十一項目にわたる御指摘をいただいております。
これらの提言につきましては、可能なものから具体化するという考えでおりますけれども、各項目ごとに、必要に応じ、実情の把握それから検討といったようなものを加えてまいりまして、マンション管理の一層の適正化を図るために施策を充実させていきたいと考えております。
こういった
調査検討の結果を踏まえまして、必要があればマンション管理適正化法の改正もお願いすることになろうと思っております。
○山名委員 適正化法の見直しについても、私たち、これからいろいろな形で提言をしたいと思いますが、きょうは、その中で何点かちょっと取り上げたいと思います。
その一つが、この委員会でも当然問題になっております住宅金融公庫、これが今度は独法に移行するわけでございますが、マンションの修繕積立金、これをいわゆるすまい・る債という形で引き受け、証券化支援事業等も含めて、従来からやってきたわけでございます。
口数が大体九万件に対して応募数が八万八千ですから、ほぼ口数に近い申し込みが今あるわけでございます。
一方で、こういう経済状況の中で、この四月にもペイオフ解禁ということもございました。あるマンションでは、修繕積立金はもう億を超える、こういう莫大な資金を修繕積立金としてプールをしておるわけであります。
そこで、住宅金融公庫の持つすまい・る債、これは、元本保証ということでは、いわゆる一千万を超えてもちゃんと保証されるわけですから、極めて有効なものであります。今度の独法移行に伴って、こういった制度、これは当然承継されるものと私は思っておりますし、当然いわゆる証券化の支援事業についても承継される、このように思っておりますが、その辺の基本的な、承継に対する取り組み。
さらには、このマンションすまい・る債というのは管理組合にとっては極めて有効な施策であると私は思っているんですが、一方でなかなか使い勝手が悪いわけであります。
それは何かといいますと、条件的に、二十年以上の修繕計画があるということ、これが条件になっている。それから、修繕積立金の月額が大体六千円から一万円なきゃならない、あるいは、この募集期間が年一回しかない、あるいは、いつでも解約はできますけれども途中の変更ができませんで、途中で口数変更する場合は新規申し込みをしなきゃならぬ。こういうある意味での手続的な煩雑さというものがあって、なかなか管理組合がここに応募しないという原因もあるわけでございます。全国八万近くある管理組合、このうち約一割ぐらいしかこのすまい・る債に応募していない。
本当に、ペイオフ後の資金管理として極めて有効なこの制度をもっともっと広く活用していただくためにも、しっかりとしたPR、広報、こういったものも含めた取り組みが必要ではないか、そして、条件についていま少し検討し緩和していく必要があるんではないか、このように考えておりますが、いかがでしょうか。
〔委員長退席、山口(泰)委員長代理着席〕
○山本政府参考人 住宅金融公庫のマンションすまい・る債についてのお尋ねでございます。
まず、今回の住宅金融公庫の改革のポイントは、民間にできることは民間にやっていただく、公庫ではやらないということでございます。
ところで、マンションすまい・る債の対象としている管理組合、これは、比較的信用力が弱い、マンション管理組合でございます、借り手でございますので、実際の民間の銀行などの融資の状況を見てみますと、なかなかこういう管理組合に対しての融資に民間の銀行は積極的でないという実態がございますので、このマンションすまい・る債につきましては、特殊法人改革の考え方にのっとりまして、新法人においても引き続きこれを続行するという考え方で今回の法律はお願いしております。
それで、なかなか使い勝手が悪い、普及しないじゃないかという御指摘でございます。
このマンションすまい・る債は、管理組合が、マンションの共用部分の修繕工事に必要な修繕積立金の運用先として、公庫の債券を定期的に購入する、これによって修繕積立金を計画的に、安全に積み立てるということを支援するものでございます。
公庫におきましては、この制度がきちんと活用されるように、管理組合に対していろいろなPR活動も行っております。それから、マンション管理組合からのいろいろな御要望、今御指摘がありましたけれども、これについてもできるだけ対応したいという態度で努めてまいっておりますけれども、これからもその努力は進めてまいります。
平成十五年度には、以前委員からも御指摘をいただきましたけれども、小規模なマンションにおいても積み立てがしやすいように、
一口当たりの積立額を百万円から五十万円に引き下げたといったような対応もしております。
こういった努力の結果、マンションすまい・る債に対する応募でございますけれども、平成十二年度の制度の創設以降、ほぼ年々増加してきておりまして、マンションの計画的な修繕を支援する観点から、
独立行政法人への移行後も引き続きこれを実施していきたいと考えているわけでございます。
今後の取り組みでございますが、新聞への掲載、説明会の開催といったような従来のPRの努力に加えまして、
マンション管理組合それから管理会社に対する個別訪問の実施、マンション管理士やNPO法人と連携した積極的なPRを行うといったようなこととあわせまして、マンション管理組合のいろいろな要望に耳を傾けて、きちんと活用されるように努めてまいりたいと思います。
○山名委員 次に、最近もあったことですが、マンションというのは、管理組合が委託して、大体マンション管理会社、業者が委託を受けて管理等をやっているわけですが、このマンション管理業者の倒産、これによりまして管理組合の財産がどうなるのかというような、大変深刻な事件もあったわけでございます。
マンションの財産保全については、従来から、一定の期間マンションの管理業者の名義の口座に修繕積立金等を入れて、いわゆる収納代行方式、こういう形をとり、そして保証契約を締結しなきゃならないということをこの法律で義務づけてきているわけであります。しかし一方で、業者による使途不明金、こういった問題もありますし、いろいろな意味で修繕積立金が安全に管理運営される、運用される、こういうためにも、分別管理方式、そしてあるいは保証制度の見直しというものが当然必要ではないか、このように私は考えておりますが、いかがですか。
○丸山政府参考人 先生御指摘のように、法令におきましては、自己の、管理業者の財産とそれから組合の財産を分別して管理する、一応そういう原則になっておりまして、収納代行方式による場合でも保証をやるということになっておるわけでございます。
ただ、これも御指摘いただいたところでございますが、
管理業者が使途不明金があったということもありまして、焦げつきといいますか、管理組合の財産に多大の被害を生じせしめたという事例もございます。
このようなこともございまして、私どもといたしましても、管理組合の財産の保全についてより一層気を配るべきではないかというふうに思っております。特に、これは管理業界とも連携しながら、また、実態どうなっているのかということも行いながら、保証制度のあり方も含めまして分別管理方式の見直しについて検討をしていきたい。
具体的に申し上げますと、
この二十日に高層住宅管理業協会の中に設置いたしました財産の分別管理に係る検討会というものを設置いたしまして、この中には私どもも参加いたしまして、財産の分別管理につきまして検討を開始したところでございます。
○山名委員 今お話の出ました
高層住宅管理業協会、高管協といいますが、ここが協会独自の施策として保証機構というのをつくりまして、いわゆる基金ですね、九億円を積み立てて、こういったいざというときのための保証金、こういう制度をつくっております。
しかし、実際、いわゆるマンション管理業として登録、大臣登録ですが、登録してある数は、およそ全国で二千六百社。しかし、この二千六百社のうち、高管協というこの唯一指定された法人に登録しているのがおおよそ四百五十社なんですね。
すると、二千六百ある会社のうち、保証を前提とした管理業協会に登録してあるのが四百五十社ですから、あとある残りの千六百、七百社近いところは、そういう意味では何も保証がない、いざというときにどうするのかという手だても明確ではない。したがって、これはやはり、管理組合としても非常に不安なわけであります。
しかし、実際、
管理組合にとっては、どこの管理会社がいいのか、どこが悪いのか、そういうことをきちっと知るための情報というのは全くない。ですから、これはやはり、大臣登録である以上は、その登録した会社の実態、いろいろなことについて情報を公開し、管理組合の皆さんがそういった情報を知って、本当に信頼できる管理業者に、管理会社に委託できる、こういうシステムをもう少し強化していかなきゃならない、私はそういうふうに思います。
したがって、
この保証機構についても、わずか九億円ですよ。大型のマンション業者が倒産すれば、もう一発でそんなものは吹っ飛んでしまう。これは国挙げて、政府挙げて、こういった基金制度をいま一度考えていかなきゃならないんじゃないかというふうに私は思います。
そこで、関連しまして、私は、マンション管理の適正化のためには、管理組合の参考となるような、そういう標準的な管理の方法、状況を示すガイドライン、これが今必要ではないかと。あるマンションでは、長期修繕計画、これすらないところもあるし、あっても、その長期修繕計画の積算根拠が明らかにならない。もうばくっと、アバウトで金額が出ているわけです。どういう積算根拠でなったのかということも明確でない。こういうところも現実に存在するわけですね。したがって、やはりある程度、一定のそういう
積算根拠等を含めた、あるいは運営管理、こういうものをいろいろとリードできるガイドライン、これを早急に策定しなきゃならない、こういうふうに思いますが、これについてはぜひ大臣から御決意を含めてお聞かせいただきたいと思いますが、いかがでしょう。
〔山口(泰)委員長代理退席、委員長着席〕
○北側国務大臣 済みません、ちょっと参議院の本会議の方に出席をしておりましたので、退席をしておりました。最初から御質問を聞いておりませんので、ちょっと違うところがあったらまた御指摘いただければと思います。
マンション管理の適正化につきましては、マンション管理の適正化の推進に関する法律の施行を契機にいたしまして、マンション管理士制度の創設、また、管理業者の登録制度のほか、管理組合に対する相談体制等の充実を図っているところでございます。
管理組合が自主的、主体的にマンション管理を行っていくためには、こうした制度の推進はもとよりでございますが、今委員の御指摘がございましたように、みずからのマンションの客観的な管理状況の把握が不可欠であるというふうに考えます。
築後年数、建築様式等の各マンションの状況につきまして、管理費、修繕積立金の額、管理規約の内容等につきまして標準的な水準が示されましたならば、管理組合みずからがマンションの管理の適否を判断することができるようになるわけでございます。御提案の標準的な管理のあり方を示すガイドラインとしてそのようなものが策定をされましたならば、管理組合のニーズにも適合すると考えます。
したがって、国交省といたしましては、御提案の趣旨を踏まえまして、
管理組合による管理の適正化、活性化といった観点から、こうしたガイドラインの策定に取り組み、できれば年内を目途に取りまとめてまいりたいと考えております。
○山名委員 ありがとうございます。ぜひよろしくお願いしたいと思います。
マンション問題の最後の質問ですが、マンション管理の適正化、これをさらに推進するためには、マンションの具体的に住む住民の人たち、管理組合を含めたそういう人たちの意識、これがやはり大事になるわけでございます。自分だけ住めばいいというものではなくて、集合住宅ですから、やはりマンション全体のことを意識づけを持っていろいろと考えていく、そういう意味での住民のレベルアップといいますか、こういったものも必要ではないかと思っております。
そういう点で、今後さらに、マンション管理士の制度ができたわけですから、私たちが提案してできたわけですから、しかし、実際はそれがなかなか有効に活用されていないという面もございますし、こういった、マンションに住む皆さんの意識高揚を図るための施策というものも一方で必要ではないかというふうに思っておりますが、今後、そういった取り組みをどのようにお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。
○山本政府参考人 一言で御答弁申し上げますと、御指摘のとおりだと考えております。管理組合を構成するマンションの区分所有者の方々が、管理組合の一員としての役割を十分に認識していただいて、管理組合の運営に関心を持ち、積極的に参加するといったような形で役割を適切に果たしていただく、そういうふうに努力していただくことが大事であると認識しております。
このように、マンションの住民の方々が管理意識を持って主体的にマンション管理にかかわるようにするためには、マンション管理に関する情報が適切に整理され、マンション住民が容易にその情報にアクセスできる環境を整備するということが必要であると考えておりまして、今年度から、
修繕の履歴情報などのマンションの管理情報を登録し、閲覧することができるマンション履歴システムを構築して、管理情報のデータベースを整備したいと考えております。
このほかにも、先ほど御説明しましたマンション管理に関する懇談会の御提案の中で、
分譲時における購入者の管理意識醸成のため、購入予定者を対象としたマンション管理に関するリーフレットの作成、配布などによりまして意識啓発を行うことといったような提言が行われております。マンションは管理を買えということでございますので、こうした提言を着実に推進することで、マンション住民の管理意識の向上を図ってまいりたいと考えております。